2017/03/16
静岡大など全国10の「新制中規模国立大」による包括連携協定と連携コンソーシアムについて、静岡大の伊東幸宏学長は3月15日、都内で開かれた協定調印式で「まずは(大学の)基盤強化につなげたい」との考えを強調した。これを報じた静岡新聞(3/16)によれば、各大学の財務や教育・研究成果などのデータを共有・比較し、互いの経営戦略や課題解決に生かす。10大学は学生数などが同規模な上、医学部がないという共通点があり「財務構造が近い」(伊東学長)。
コンソーシアムでは、各大学がさまざまなデータを相互比較することで、他大学の成功事例を基準として大学経営や教育の質向上などに活用する枠組みを整備する。連携の具体化はこれからだが、埼玉大の山口宏樹学長は「コンソーシアムの中で課題を共有する大学同士の連携が自然発生的にできていく」と説明した。既に、資材の共同調達や非常時に備えた重要情報の相互バックアップなどの取り組みを始めている大学もある。伊東学長は「互いの個性を伸ばすための協定だ」とし、他大学の経営を参考にしながら、自校の独自色を強めていく姿勢を示した。